『悪党の母になりました』作品概要
『悪党の母になりました』(漫画:Iroさん)は無料マンガアプリ・ピッコマで日曜日に連載中(6週更新後、1週休載/2022年6月現在)です。韓国の小説(作者:Yuljiさん)が原作となっています。単行本は未刊、1巻の発売予定も未定です。
あらすじ
毎晩寝る前に愛読していた小説の中に、突然転生してしまった主人公。
それも、小説の主人公であるアインの継母ロゼリアになってしまったことに気づき、愕然とします。
なぜなら、ロゼリアはやがて成長したアインに殺されてしまうから。
このまま殺されるわけにはいかない!と、まだ子供のアインと仲良くなることからはじめるロゼリアに、アインは心を開き、心から懐くようになります。
そんなアインとロゼリアの姿に、アインの父親で一応ロゼリアの夫であるチェイド公爵も、興味を示すようになり…。
チェイド公爵家の冷血、冷徹、非道、という家風を、優しい気遣いやふれあいで変えていくロゼリア。
そんな彼女に、チェイド公爵もアインも愛情を示すようになっていくのでした。
主人公の人物紹介
ロゼリア・チェイド (西川奈希)
転生前は27歳の保育士。
ある日、目覚めると自分が毎晩読んでいた小説の中の悪役モブキャラに転生していることに気づきます。
その転生したキャラはロゼリア。
義理の息子にいずれ殺される運命であることを思い出したロゼリアは、まだ幼く天使のように可愛いアインを悪の道に行かないように純粋に育てることを決心します。
保育士として培った経験とスキルを駆使して、着実にアインの心を開かせることに成功したロゼリアに、今まで家族に無関心だったカシウスも興味を抱いていきます。
純粋で笑顔が素敵な女性で、あまり人を疑うということを知りません。
転生前は恋愛面はからっきしだったようで、カシウスからわかりやすいアプローチを受けても、全く気付いていないことも…。
登場人物紹介
アインスパナ・チェイド(アイン)
チェイド公爵家嫡男。
小説の中で、悪の一家チェイド公爵家の最後の黒幕として登場します。
自分を虐待していた継母ロゼリアを殺すという行動をとります。
ロゼリア転生時点ではまだ幼く、かわいらしい容姿で、一目見たロゼリアは「天使!」と思ってしまうほど。
優しくなったロゼリアにすぐに懐き、心を開いていきます。
しかし、裏では「国の悪事を担うチェイド公爵家の嫡男」として、もっと幼いころから毒を飲まされて身体に耐性をつけたり、人を殺す方法を仕込まれたりしているのでした。
カシウス・チェイド公爵
容姿はアインにそっくりのイケメン。
性格は冷酷非道。国家の悪事を一手に担う公爵家の当主として常に行動しており、虐待や人殺しも躊躇せず行います。
結婚式で転生前のロゼリアから「この家のひとたちとは誰とも関わりたくない」と拒否されて以来、ロゼリアのことはずっと放置していました。
しかし、突然ロゼリアがアインと仲良くなっていったことを知り、ロゼリアに興味をもっていきます。
徐々にロゼリアのことを深く愛するようになっていき、アインを挑発する一面もあります。
ルーカス
皇太子であり、アインのライバル的存在。
小説の主人公であり、将来ヒロインをめぐってアインと争うことで、アインが悪の道に染まるきっかけになる人物です。
幼いころから殺しの腕を磨いていたアインと互角に争えるくらい、剣の腕をみがいています。
父である皇帝からは、アインと仲良くするようにと言われている様子です。
エリシア・リズウィン
ルーカスの剣の師匠である騎士団長リズウィンの娘で、黒髪美少女。
将来ルーカスと恋仲になったことで、リズウィンを愛していたアインが絶望し悪に染まることになります。
小説の中ではヒロイン的役割のようですが、漫画内ではまだ登場回数が少なくこれからの動きが楽しみなキャラクターです。
漫画の見どころシーン
いじめっ子から「本当の母親でもないくせに!公爵と夫人の間にこどもが出来たら、お前なんか捨てられる!」と暴言を吐かれたアインが、切れてその子を殴ってしまったシーンが印象深いところでした。
ロゼリアに諭されて反省するアインでしたが、心の奥底で「ロゼリアにこどもが出来たら…」ということが引っかかってしまい、ロゼリアから見放されることを恐れていたのですが、父カシウスに「考えてみろ。ロゼリアの子はお前の妹か弟だぞ。かわいいに決まってる!」と言われ、あっさりと納得して立ち直ってしまい、少し笑ってしまいました。
しかし、そのいじめっ子を抱える侯爵家のように、チェイン公爵家をとりまく貴族連中はなかなかの曲者ぞろいの様子。カシウスとロゼリアが仲良くなっていくことで、チェイン公爵家への貴族たちの扱いもこれから変わっていくのでしょうか…?
漫画の見どころポイント
純粋なロゼリアに対して、カシウスもアインも自分たちの闇の部分を隠しているところがなんとも切なく、面白い部分でもあります。
ロゼリアがよろこぶ姿を見たいがために、桃アレルギーということを隠して桃を食べて症状を出してしまったアイン、度重なるやましい仕事で1年に1度ひどく体調を崩すカシウス。さすが親子といった感じで、苦しむ姿をロゼリアに見せないようにします。
それでも、持ち前の優しさと包容力でアインとカシウスを支えていくロゼリア。
カシウスとロゼリアが本当に結ばれて、アインの妹弟が出来る日が楽しみです!