【韓国漫画紹介】『お嬢様はロイヤル・シェフ』あらすじ・キャラ・見どころ紹介※ネタバレ含む

『お嬢様はロイヤル・シェフ』作品概要

 『お嬢様はロイヤル・シェフ』(漫画:PAYAさん → Antstudioさん)は無料マンガアプリ・ピッコマで火曜日に連載中です。韓国の小説(作者:Lyshaさん)が原作となっています。単行本は未刊、1巻の発売予定も未定です。

あらすじ

 超名門家門であるフランシス家の末っ子、セニアナ・フランシスは、家門の中でも除け者扱いされていた。そして小さい頃から陰口を言われ、いじめを日々受けていたのだった。挙句の果てに、セニアナは精神が病んでしまい、自殺未遂を繰り返すことになる。そのためか、祖父、兄、父は彼女を嫌悪することに…。

 そんな中、セニアナの魂とユン・セナの魂が入れ替わってしまう。ユンは前の人生での壮絶な経験、そしてその中での唯一の光であった料理を活かして、自分をいじめてきた人に復讐していく。そうしていくうちに、セニアナは家族との間にできていたわだかまりも消えていくように感じるのだった。

 セニアナが暮らす社会では、シェフは社会的地位が非常に高い。ユンの実力は認められていくのだろうか…。

主人公の人物紹介

セニアナ・フランシス

 エメラルドグリーン色の髪に赤い目をした女の子。東部最強の家門であるフランシス家の末っ子として生まれた。しかし母は放浪民族であり売春婦と噂された奴隷であった。そしてセニアナが幼い頃に、異民族の弾圧により亡くなってしまう。

 セニアナは幼い頃から周りから陰口を受け続け、ひねくれてしまった。そして挙句の果てには自殺未遂を繰り返すほどになる。

 そんな中、その体に転生したユン・セナ。彼女もまた幼い頃に両親に見捨てられ、心を閉ざしてしまっていた。そこで、彼女に手を差し伸べてくれたのがある一人の女性と料理だったのだ。彼女は恩人であるその女性と2人で料理屋を営んでいた。しかしユンは事故に遭い、転生することに。

登場人物紹介

ナベリウス・フランシス

 主人公・セニアナの祖父。セニアナと同じようにエメラルドグリーン色の髪に赤い目をもつ。

 大陸の覇権を握った帝国の中でも五本の指に入る超名門家門であるフランシス家で、長年当主をしていた。早くに息子に爵位を譲ったが、今でも力を持つ権力者。

 そんな彼をセニアナは味方につけようとする。しかし実際は、孫娘に「お爺様」と呼ばれるだけで彼は内心喜んでしまう。

 孫娘であるセニアナの努力をする姿をいつも見守ってくれている。

ガウェイン・フランシフ

 主人公・セニアナの、2人いる兄のうちの2番目に当たる兄。セニアナと同じエメラルドグリーン色の髪に赤い目をもつ。

 一見口調が荒く、態度も荒いので、セニアナは怖がってしまっているが、実際は妹思いな気持ちを上手く出せないツンデレな兄。セニアナに対する態度が難しく、日々奮闘している姿は見ていてとても微笑ましい。

 最初セニアナとの間にあったわだかまりも話数を重ねるごとに溶けていって、ついつい応援したくなってしまうキャラ。

ランスロット・フランシス

 主人公・セニアナの、2人いる兄のうちの1番目にあたる兄。祖父や妹、弟とは違い、ブロンドの髪に茶色い目をもつ。

 一見口調や態度から優しそうに見えるが、転生前のセニアナからみた彼は『腹黒い毒蛇』であった。

 彼のセニアナに対する態度は好奇心だが、だんだんと変わっていく姿が見ていて楽しい。

ドミニク皇子

 不倫関係にあった皇帝と神官の間に生まれた子。『戦場の魔物』『人間性が欠けた怪物』などの異名をもつ。

 実際は恐ろしくはなく、感情表現が乏しい皇子だった。

 セニアナとの会話の中で、物事をズバッと言う彼女に惹かれていく。たまに見せる笑顔がとてもカッコイイ。

漫画の見どころシーン

 やはりこの漫画といえばセニアナが料理を披露するシーンだと思う。

 元料理人の腕を奮った料理で、美味しそうなのはもちろん、食べる相手の健康や様々なことに気を遣ったセニアナの優しさが出ている料理だ。そして食べる相手が毎度喜んだ顔をするので、こちらもとても嬉しい気持ちになる。

 そしてなんと言ってもセニアナの料理は見ている側さえ美味しそうだとヨダレを垂らしてしまう。1話にでてきた鳥の丸焼きなんかは色合いはもちろん、光沢や肉汁の旨みが痛いほど伝わってきてお腹がすいてしまう。何話かに1回は必ず料理が出てくるが、どれもとても美味しそう。ここまで料理の魅力が伝わる漫画は、やはりこれしかないと思う。

漫画の見どころポイント

 セニアナとお爺様の関係がとても興味深い。

 年齢も性別も立場も全く違うのに、何故か2人の空間はあたたかくて、初々しい感じがする。

 相手を気遣っている、という気持ちを伝える手段が料理なのもいい。お爺様は普段はセニアナへの愛情をあまり深く見せることはしない。しかしセニアナの料理を食べることで、すんなりと彼女の気持ちを間接的に受け取っているのだ。そしてそれをお互いが自覚しているところが、見ていてとても微笑ましい。

 また、あえて家族愛を描いているところがとてもいいと思う。カップルなどではなく祖父と孫娘という難しい2人の関係性なのに、何故か好きになってしまう。

 ぜひ読んで楽しんでみてくださいね!