『ガラスの温室の公爵夫人』作品概要
『ガラスの温室の公爵夫人』(漫画:AIRRさん)は無料マンガアプリ・ピッコマで金曜日に連載中(4週更新後、1週休載/2022年6月現在)です。韓国の小説(作者:TAK LEEさん)が原作となっています。単行本は未刊、1巻の発売予定も未定です。
『ガラスの温室の公爵夫人』あらすじ
父と母に愛され、幸せな幼少期を過ごしていたレイナ。しかしその幸せは、あるとき突然終わりを告げます。
母と弟と一緒に出かけた先で馬車の事故に遭ってしまい、自分だけ無事だったレイナ。周囲の人々からだけではなく、実の父からも「呪われている」と邪険にされて、レイナは屋敷の離れに引きこもってしまいます。
あるとき弟の誕生パーティに出席していたエドハールのことが好きになったレイナは、父親からは勘当同然で、エドハールと結婚します。ほどなくレイナは子供エルを授かりますが、「呪われている」と言われ続けた言葉が、それこそ呪いのようにレイナの心を蝕み、我が子をほとんど抱かないまま人生を終えてしまいます。
後悔のうちに死んでしまったレイナでしたが、なぜか妊娠中の時点に戻っていることに気が付きます。レイナは「今度こそエルを愛せる母親になれるように」と決心します。
しかし不思議なことに、転生後は精霊の姿が見えるようになっていたのでした。さらに、転生前は冷たかった夫エドハールも優しさを見せるようになり…!?
『ガラスの温室の公爵夫人』 登場人物紹介
レイナ・ヒスビリアン
ヴィノシュト公爵家の娘。幼い頃に馬車の事故に遭い、自分だけが無事だったため、実父からも周囲からも「呪われた娘」と言われ、離れに引きこもって育ちます。
ある日、弟の誕生パーティでヒスビリアン公爵家のエドハールと出逢ったレイナは、駆け落ち同然でエドハールと結婚。やがて子供を授かり、出産したレイナでしたが、父親からも周りの人間からも「呪われた存在だから家族が不幸な目に遭った」と言われて育ってきたために、我が子を抱くのが恐ろしくなってしまいます。
我が子エルをほとんど抱くことなく、エドハールとも心がすれ違ったまま死んでしまったものの、出産前の時点に転生していることに気づいたレイナは今度こそエルを愛そうとしていきます。
そして、水の精霊ウンディーネと契約をし、精霊術師としての力にも目覚めることになり、ヒスビリアン公爵夫人として力をつけていくことになります。
エドハール・ヒスビリアン
ヒスビリアン公爵家の次男。実は妾腹の子供であったために虐げられていた幼少時代を過ごしていました。レイナと温室で出逢った時点では婚約者がいましたが、レイナの父とある取引をし公爵の爵位を受け継ぎ、長男を差し置いて公爵家を継ぐことになります。
レイナの父の要望は「レイナと結婚してもいいがレイナを不幸にしろ」というものでした。自分と似た境遇で育ったレイナのことが気になって結婚したはいいものの、レイナの父との契約に縛られ、苦しむレイナを助けられなかったことを後悔したエドハールは、実はレイナと同じように転生し、やり直しているのでした。
転生後はレイナの父との契約を破棄し、レイナと子であるエルを愛することを密かに誓っています。
エル・ヒスビリアン
レイナが産んだ子。精霊を操る力がとても強く、また精霊にとってはとても心地よいオーラを発しているらしく、水の精霊ウンディーネをはじめ、土や風などの精霊にも愛されています。精霊の姿も見えるようで、よくウンディーネにイタズラをしては喜んでいる姿は愛らしいです。
レイナが死んだ世界線では、精霊術師の力を発揮し、帝国でも有数の術師として活躍する姿が描かれています。しかし、母と信じていた女性が実の母ではなく、父エドハールに騙されていたことに激怒したエルは、国を裏切って敵国へと寝返ってしまうのでした。
ウンディーネ
可愛らしい女の子の姿をした水の精霊。転生後、妊娠中のレイナと契約し、力を貸してくれるようになります。ウンディーネによれば、レイナもその子エルも非常に良い気運を持っているため、精霊たちにとってはそばにいると心地よいとのこと。
赤ん坊のエルのそばをずっと飛び回って面倒を見ていますが、時折エルに掴まれ悲鳴を上げることも…。
高熱を出したエルに動揺し、オロオロするばかりだったレイナに水をかけて激励したり、ヒスビリアン領で火事が起きた際は鎮火を手伝ったり、何かと頼りになる存在です。
ヴィノシュト公爵
レイナの父。愛する妻を亡くしてしまったとはいえ、ひとり無事だった娘をここまで憎む姿は異常です。レイナの転生前はエドハールと契約をし、レイナがエドハールから愛されないように縛り付けていました。
レイナとエドハールの転生後は、エドハールから契約を破棄されたものの、エドハールの元婚約者と手を組んで、レイナとエドハールの仲を邪魔しようと仕掛けます。なぜ娘をここまで憎むのかまだ明らかではないため、その真意が気になるキャラクターです。
『ガラスの温室の公爵夫人』 イチオシシーン!
転生前の世界線で、エドハールに怒りを覚えたエルが、エドハールをレイナの亡くなった寝室に閉じ込めたことで、エドハールはひとりレイナを想って後悔します。そして、実際には恐怖でエルを抱くこともできずにいたレイナが、実はエルの幸せを心から願っていたことを知り、涙します。
ここのシーンは読んでいて本当に心が苦しく、しかしレイナとエドハールの想いが通じたとわかることもあり、一番の泣きどころです。「呪われたヴィノシュト」という呪いの言葉に苛まれているレイナですが、転生後は母親としてエルを守ろうという意志が感じられるシーンも見所だと思います。
『ガラスの温室の公爵夫人』 ここに注目!
この漫画では、主人公カップルであるレイナとエドハールの2人ともがタイムリープしています。途中でエドハール側から見たお話も読めるので「あのときエドハールはそういう風に考えていたのか」と知ることができて面白いです。
しかし、まだお互いにタイムリープ前の記憶を持っていると知らない2人。早くそのことを打ち明けて、誤解がとけたらいいなと願ってやみません。
そして、なぜレイナの父があんなにもレイナに対して酷い仕打ちをするのかも気になるところです。もしかしたら、レイナが精霊の力に目覚めたのにも何か理由があるのかもしれませんね。
ぜひ読んで楽しんでみてくださいね!