『手なずける公女様』作品概要
『手なずける公女様』(マンガ:MIYASHIMAさん)は無料マンガアプリ・ピッコマで火曜日に連載中です。韓国の小説(作者:Fireladyさん)が原作となっています。単行本は未刊、1巻の発売予定も未定です。
『手なずける公女様』あらすじ
主人公であるオタ女性は、ドハマりしていた小説【帝国の女神】の世界――最愛の推しイケメン・ラオンがいる世界に転生します。
主人公の生きがいは推し活でした。二次元であっても狂おしいほどにラオンのことを愛していて、本当に結婚できたらと願うほどでした。少しイタいくらいラオン愛の強い彼女は、そんなときに雷に打たれ、目覚めたら小説の中の悪役令嬢・イスティナに転生していました。
見た目は赤いロングの髪と紫の瞳を持つ美しい少女の姿。けれども、メイドたちはなぜか自分を見て怯えています。主人公は原作の物語を思い出しました。イスティナという性格が悪い令嬢は、少年時代のラオンに相当ひどいイジメをしてきたことを…。
イスティナは、この世界のラオンからは嫌われていますが、なぜかまったく気にしません。むしろ、少年時代のラオンに出会えてハッピーなのです…! ポジティブ思考の主人公に、読んでいてパワーをもらえる物語です!
『手なずける公女様』 登場人物紹介
イスティナ
とにかく、最愛の人・ラオンのことしか頭にありません。ラオンと会えるためならどんなことでもします。全てはピュアな愛からくるものですが、したたかな面もあります。公女である立場を利用したり、過去の悪名高いイジメを「また繰り返す」と騎士を脅して、着実にラオンとの距離を縮めていきます。真っ直ぐすぎるので、ラオンからはドン引きされていましたが、ギャグのようなやりとりも見ていて「微笑ましい」の一言です。
原作小説の展開では、ラオンは【プリンセス】に失恋するという悲劇のラストを迎えます。それを阻止するために、イスティナは行動します。未来で余計な予言をさせないように、変装して街に降りて【予言者】を捕まえて、取引します。すごい度胸と行動力です。全てはラオンの幸せを願ってのことですが、ラオン愛で彼女がどこまで行ってしまうのかハラハラします。
ラオン
主人公から愛されるラオンは、かなり不遇な少年時代を送っていました。出自のことで貴族社会で軽蔑され、容姿の美しさだけが取り柄だと思われていました。イスティナからも酷いイジメを受けていて、トラウマを負い心を閉ざしていました。転生したイスティナがどんなに愛想を振りまいてもニコリともしません。
ラオンは父親に隠れて剣術を磨いていました。そんな努力をしているラオンを、イスティナは邪魔しないように見守っていました。けれどもやっぱり側にいたいと思い、公女であるにも関わらず、イスティナ自身も剣の特訓をはじめました。
そして二人は、秘密の特訓後に試験に合格し、同じアカデミー学校に入学します。二人の学園生活も見どころです。
モーゼス
金髪の美青年。アカデミーに入学し、イスティナを意識していたラオンに突如現れた、ラオンの恋敵。原作の物語では【サイコパス】で知られ、笑顔の下は何を考えているのか読めないタイプです。
モーゼスはイスティナに一目惚れし、イスティナに正面から求愛します。ラオン一筋のイスティナに拒否されてもめげません。策士であるモーゼスの挙動にイスティナの心も揺さぶられます。イスティナに近づくモーゼスに、ラオンが冷めた怒りを覚えて嫉妬するところが見どころです。
レルド卿
イスティナに付いていた騎士の青年。淡白で生真面目で、融通が効きませんが、イスティナに「また騎士たちをいじめるわよ」と脅されて、仕方なく従っています。
物語の序盤では、イスティナに振り回されていますが、なんだかんだ彼女のことを守ってくれます。ラオンの修行を覗きにいくイスティナに付き添う中で、イスティナに剣術も教えるようになります。
アシュレイ
美しい女子生徒・テレローサを心から慕う、赤髪の美少年。
転生前の主人公の2推しだったテレローサに、アカデミーで出会ったイスティナは、感激のあまり暴走します。その行動はアシュレイの逆鱗に触れ、アシュレイはすぐにイスティナに決闘を申し込みます。イスティナがラオンを愛するように、アシュレイもテレローサを慕っていて、実は似たもの同士。イスティナは決闘後に握手を求め、その笑顔でアシュレイの心も溶かしてしまいます。
『手なずける公女様』 イチオシシーン!
イスティナの誕生日パーティーのシーンです!
イスティナは、ラオンにダンスパートナーになってほしいとお願いしますが、あっさり断られます。そして迎えたパーティー当日、来賓の貴族たちがラオンの姿を見て嫌味を言います。ラオンが軽蔑の目で見られていることを知り、激怒したイスティナ。貴族たちに言い返そうと歩み出たところで、ラオンが止めに入ります。自分の代わりに怒っている彼女に、ラオンは心を打たれます。あれだけイスティナを拒絶していたラオンが、イスティナに対して素直になったシーンです。
ラオンはダンスの相手を引き受け、二人はとびっきりのダンスを披露し、歓声を浴びます。後に、ラオン目線で語られる場面で、イスティナがくれる愛こそが、ラオンの本当に欲しかったものだったと悟ります。まるで王子様とお姫様みたいで印象的なシーンです。
『手なずける公女様』 関係性のイチオシ!
やはりイスティナとラオンです!
主人公が悪女イスティナとして出会えた少年ラオンは、本当にクールな透明感のある美少年でしたが、すでに大いに嫌われていました。好感度マイナスからのスタートですが、主人公は推し愛を止められず、猪突猛進でラオンにアタックします。主人公が仲良くしようと話しかける度に、気持ち悪いものでも見るかのようにラオンに拒否されます。痛快なくらい無視されます。ですが、めげません。二人のその押し問答が見ものです。
自分をイジメてきたイスティナの性格が、別人に変わったかのように見えて、内心戸惑っているラオンもとっても可愛いです。二人の行く末を応援したくなります。
ぜひ読んで楽しんでみてくださいね!