『伯爵家の暴れん坊になった』作品概要
『伯爵家の暴れん坊になった』(マンガ:PAN4さん、脚色:PINGさん)は無料マンガアプリ・ピッコマで土曜日に連載中(4週更新後、1週休載/2022年6月現在)です。韓国の小説(作者:Yu Ryeo Hanさん)が原作となっています。単行本は未刊、1巻の発売予定も未定です。
『伯爵家の暴れん坊になった』あらすじ
小説「英雄の誕生」は、次元を越えた少年・チェハンと大陸の数多の英雄達、彼らの激突を描いた物語。その「英雄の誕生」の途中で登場するヘニトゥス領地の中心都市ウェストン。そこで、酒が不味いという理由で暴れていた伯爵家の暴れん坊息子・ケイル・ヘニトゥスは、チェハンに死ぬほど殴られる。
借りてきたその小説を読んでいたキム・ロクスは、そんなケイル・ヘニトゥスに、ある日いきなり憑依する。家族や親しい友人もおらず、前世への未練はなかったキム・ロクスは、あっさりと現状を受け入れる。
そんな彼の人生のモットーは「殴られずに、生きよう」。細く長く傷つかず、些細な楽しみの為に楽して生きると決めた彼は、あちこちで戦争が起きる将来に備えて、原作知識、権力、お金を使い、着々と協力者や古代の力を集めていく。
『伯爵家の暴れん坊になった』 登場人物紹介
キム・ロクス → ケイル・ヘニトゥス
孤児でお金がなく、愛する人も、命をかけるような友人もいなかったキム・ロクス。休日に借りてきた小説「英雄の誕生」を読んで寝てしまったのが、前世の最後の記憶。目覚めた時には、ケイル・ヘニトゥスになっていた。
赤い髪に茶色の瞳の美形。ヘニトゥス伯爵家の長男。父はデルト・ヘニトゥス伯爵。継母の名はバイオラン。義弟の名はバセン。義妹の名はリリー。
小説「英雄の誕生」でのケイルは酒癖が悪く、飲むと暴れる。チェハンが訪れた店で、酒が不味いと暴れていたところをチェハンに止められ、彼に暴言を吐いたことでボコボコにされるキャラ。キムが憑依してからは、無意味に暴れることがない為、家族や使用人、領民からとても驚かれる。
チェハン
黒い髪に茶色の瞳の青年。小説「英雄の誕生」の主人公。
次元を越えてこの世界にやってきた彼は、暗闇の森を抜け、ヘリス村に辿り着く。その村で、人の暖かさを知った彼だったが、ヘリス村の人達は秘密団体によって皆殺しにされてしまう。それまで人を殺すことのなかったチェハンは、その時初めて人を殺す。そして敵を皆殺しにしたチェハンは、秘密団体の手がかりを失ってしまう。
その後、ウェストンでケイルの世話になった彼はケイルのことを慕い、彼の指示通り動くようになる。小説では、暴言を吐いたケイルをボコボコにする。
ドラゴン
4歳の黒いドラゴン。オンとホンくらいの大きさしかない。透明になったり、結界を張れたりする。
小説の悪役・侯爵家のベニオン・ステンに捕まって、拷問を受けていたのをケイルとチェハンが助け出した。ケイルは救出だけして、好きに生きろと別れたが、ドラゴンは透明になってこっそり跡をつけてきた。
途中から、ケイル達一行の馬車に食料を運ぶようになる。隠れて行動していたが、古代の力の為に危険な所に行こうとするケイルを見かねて止めに入る。その後も、お前は守ってやるべき弱い人間だからと彼に同行する。
ロン
ヘニトゥス家の執事。東大陸から船に乗り、やってきた元暗殺者。息子のビクロスは厨房で料理人をしている。ケイル曰く、親切そうな顔して腹の中は真っ黒なジジイ。
ケイルが幼い頃からヘニトゥス家に仕えていて、ケイルが変わったことにいち早く気づく。小説では、チェハンに興味を持ち、息子のビクロスと共に彼の旅に同行する。
オン&ホン
猫人族の子供。銀色の猫が姉のオン。赤色の猫が弟のホン。普段は普通の猫のふりをしているが、猫の姿で人の言葉も話せるし、人の姿にもなれる。
チェハンが外壁を越える際、塀の下にいた2人を避けて着地を失敗した。ケイルが餌付けし、世話をする変わりに2人に役目を与えることにした。ロンの調教も受けて、より彼の役に立つようになる。
『伯爵家の暴れん坊になった』 イチオシシーン!
ケイルとチェハンが、ベニオン・ステンに捕らえられているドラゴンを救出するシーンです!
森で警戒するドラゴンに向かって、「お前のためにどれだけ金を使ったと思う?」と言ったケイルに、ドラゴンの脳裏には自分を痛め付けてきた人間の姿がよぎりますが、ケイルがとった行動はドラゴンの口にポーションを流し込むというものでした。
瞬時に回復していくドラゴン。驚く彼に、ケイルは「これからどうしたい?自由になれたら何がしたい?」と聞きます。ドラゴンは「生きる。抜け出して自由になる。」と答えます。
ケイルにとっては、チェハンがストーリー上経験しておかなければいけないイベントを補うつもりでしたことでも、ドラゴンにとっては初めて自分を助けてくれる人、自分の意思を尊重してくれる人に出会えたシーン。とても印象的なシーンです!
『伯爵家の暴れん坊になった』 関係性のイチオシ!
ケイルの周りには、彼を慕って支持してくれる人がたくさんいますが、それは人だけではありません。普段の面倒見の良さからすっかり懐いたオンとホン。そして、ドラゴン。
ドラゴンはその境遇から、人を憎んで嫌悪しているだろうから、人とはいられないだろうと思っていたケイルでしたが、ドラゴンはずっと姿を隠しながら着いてきました。恩を感じているのか、ケイルを守ってやるべき弱い人間(でも、人間は嫌い)だというドラゴンに、ケイルはややこしい奴と思いながらも、部屋に招き入れてご飯を食べさせたりと世話をやきます。暴れん坊の異名に反して優しいケイルに、それ以降は彼の前では姿を隠さないようになるドラゴン。そんな二人の関係性がとても好きです!
ぜひ読んで楽しんでみてくださいね!