『せっかく公爵令嬢に転生したんだから長生きしたい』作品概要
『せっかく公爵令嬢に転生したんだから長生きしたい』(マンガ:宇宙くらげさん、コンテ:Nam SaRangさん、脚色:yoshuaさん)は無料マンガアプリ・ピッコマで連載中(2022年6月現在は休載中)です。韓国の小説(作者:Cheong Song-Aさん)が原作となっています。単行本は未刊、1巻の発売予定も未定です。
『せっかく公爵令嬢に転生したんだから長生きしたい』あらすじ
「階段から突き落とされて、私は死ぬはずだった…⁉︎」
階下へと落ちていく主人公の目が、意地悪な女のニヤリとした表情をとらえ、意識がなくなったその瞬間から漫画はスタートします。
主人公は、裕福な公爵家に生まれるも、父親が早くに亡くなり、継母とその連子であるシャロンに、実の兄を寄宿学校へ追いやられ、屋敷でほぼ監禁状態にあったクレセンテ公爵令嬢・アドリアーナ。
階段から落ちたことで昏睡状態にあったその夢の中で、アドリアーナには貧しい田舎娘であった前世の記憶が蘇ります。そしてアドリアーナは、自分が「ラモナ物語」(田舎娘が読んでいた物語)のモブキャラであること、その物語の中でなんと、自分は継母と妹の計略にあい、惨めに死んでしまうことを知ります。
「せっかく惨めな貧乏田舎娘から公爵令嬢に生まれ変われたんだし、どうにかして生き残ってやるわ!」
アドリアーナは自分を待つ死の運命から逃れるため、そしてクレセンテ公爵家を守るため、行動を開始していくのでした。
『せっかく公爵令嬢に転生したんだから長生きしたい』 登場人物紹介
アドリアーナ
ウェーブがかかった黒髪の美少女です。父親亡き後、義母と義妹から屋敷に軟禁状態にあい、毎日を悲観して暮らしていました。ある日義妹のシャロンに突き飛ばされ、階段から落ちた際に自分の前世の記憶を思い出し、そして自分が物語の中で死んでしまう運命にある登場人物だと知ります。このまま大人しく殺されるわけにいくものかと、アドリアーナは自分を守ってくれるはずの人脈作りに乗り出すのでした。
主人公の前世は詳しく描写があるわけではありませんが、貧乏ではあれど読書が好きで、いつも貸本屋から本を借りて読んでいたという女の子です。自分が公爵令嬢に転生した!と気づいた瞬間、何の違和感もなく受け入れることができていたのは、本からたくさんの知識を得ていたからかもしれません。
前世で培ったたくましさと、公爵令嬢としての気品を備えて、関わる人々を惹きつけていく主人公です。
ベルガード
魔族の皇太子。アドリアーナが危険な目に遭うたびに颯爽と現れて助けてくれる、本当に王子様!なキャラクターです。アドリアーナと出会ってその人となりを知るうちに、彼女に心惹かれていきます。
しかし、アドリアーナが人間であること、アドリアーナがベルガードの亡くなった妹に似ていることで、アドリアーナへの想いが愛情なのか?同情なのか?人間を愛していいのか?と思い悩んでいきます。
魔族か人間か、などの種族の違いにとらわれず、相手の本質を見ようとするところに好感が持てます。
だんだんとアドリアーナに対する態度と表情が優しくなっていくところも見どころです!
ローエンハーツ
第二皇子で、優しげな美男子。腹違いの兄である第一皇子と次期国王を争う立場にあります。
クレセンテ公爵家の次期公爵が、アドリアーナの実兄であればアドリアーナと、義母と亡き公爵の子であるルドルフであれば義妹であるシャロンと結婚すると暗に匂わせていましたが、アドリアーナのことを心から大事に感じるようになっていきます。
ローエンハーツがアドリアーナに対して優しく振る舞うことで、義母のマリアンヌと義妹のシャロンが悔しがるシーンが何度も出てきてスカッとすることもしばしばです!(その度に見せるマリアンヌとシャロンの表情がまた恐ろしいんですけどね…)
レランパゴ伯爵
アドリアーナが魔法石の情報を売ろうとした商会のマスターとして登場する人物ですが、後々にレランパゴ伯爵であったことがわかります。最初は大事な取引相手だからとアドリアーナを守ってくれていたのですが、アドリアーナの聡明さや大胆さに惹かれ、次第に彼女を愛するようになっていきます。
ずっと社交界には出ていなかったのに突然参加して、アドリアーナとダンスを踊ったり、自分が参加する劇団の公演にアドリアーナを招待してびっくりさせたり、なかなかのサプライズ好きな一面を見せてくれます。
ルドルフ
義母のマリアンヌと、父である亡きクレセンテ公爵との間に生まれた、アドリアーナの腹違いの弟で、アドリアーナにとって血のつながったもう1人の家族です。まだ幼く無邪気で、アドリアーナにも「お姉ちゃん!」とニコニコ甘えてくるのが本当に可愛くて、この漫画の中で癒しです!
アドリアーナが義母と義妹に罰として食事を与えられなかったときに、自分の食事をこっそりとっておいてアドリアーナに分けてくれたときは可愛らしく優しくて、ああ本当にルドルフとアドリアーナは血が繋がった家族なんだなと感動しました。
『せっかく公爵令嬢に転生したんだから長生きしたい』 ここに注目!
やはり一番のクライマックスシーンはアドリアーナの毒殺未遂事件だと思います!
ローエンハーツから強く関心を持たれるアドリアーナに激しく嫉妬した義妹のシャロンが毒を入手してアドリアーナに飲ませるのですが…?
そしてその事件の後の義母マリアンヌと義妹シャロンの行く末。今まで2人に散々良いようにされ、我慢してきたアドリアーナ(そして読者も)が一番スカッとすることになると思います!
アドリアーナのことを心配して駆けつけるベルガード、ローエンハーツ、レランパゴ伯爵三人のアドリアーナに対する想いも一気に見ることが出来て「この先アドリアーナは誰と結ばれることになるのか?」とドキドキすることにもなります。
『せっかく公爵令嬢に転生したんだから長生きしたい』 関係性のイチオシ!
この漫画ではアドリアーナの相手として3人の男性(ベルガード、ローエンハーツ、レランパゴ伯爵)が登場しますが、この中での私のイチオシカップルはズバリ【ベルガード&アドリアーナ】です!
アドリアーナがピンチになると必ず現れて助けてくれるベルガード…女の子だったら誰でも好きになってしまうことでしょう。
魔族の国での夜会に、アドリアーナをパートナーとして招待するところも見どころでした。毎日のように届けられる美しいドレスに花束に、魔族の皇太子としての力とセンスの良さ、そしてアドリアーナへの愛情が垣間見られて読んでいてワクワクしました。
アドリアーナが前世で読んでいた話の中では、魔族は人間と戦争を始めることになるのですが…なんとかこの2人に種族の壁を乗り越えて幸せになってほしいなあと、この先の展開が待ちきれません。
ぜひ読んで楽しんでみてくださいね!