『緑陰の冠』作品概要
『緑陰の冠』(絵:binuさん、文:Sarkkさん、Eunhye kimさん)は無料マンガアプリ・ピッコマで火曜日に連載中(2022年6月現在は休載中)です。韓国の小説(作者:Siyaさん)が原作となっています。単行本の発売予定は未定です。
あらすじ
15歳のときに書いた小説の中に転生してしまった主人公。本来ならば物語の冒頭で死ぬはずだった小説主人公の義理の姉・ランとして、生き続けることになります。
小説の中では悪役に奪われてしまう当主の座を守り、義弟が苦労することのないように仮の当主として邁進していきます。無事に義弟・ユスタフに当主の座を明け渡し、自分は公爵家というしがらみから逃れて平和な暮らしがしたい!と望むランでしたが、ランが生き残ったことで、本来の小説のストーリーとは違うトラブルも巻き起こっていくのでした。
公爵家当主としても、1人の女性としても、美しく立派に成長していくランに、ユスタフの言動もなにやら弟としての枠を超えてきて…!?
異世界を舞台にしたむずキュン!なファンタジー恋愛漫画です!
主人公の人物紹介
ラン・ロミア・ド・ラチア
亜麻色の髪の毛で緑の瞳の美少女。
前世は平凡な大学院生でしたが、車の運転中に事故に遭い、死亡。そして自分が15歳のときに書いた『永遠の愛』という小説に出てくるキャラ(ラン)に転生してしまいます。ランは本来、小説に登場してもすぐに死んでしまう取るに足らないモブキャラでした。しかし、転生したことで死ぬことなく生き残ったランは、その後ラチア公爵夫妻が事故死したため、義弟・ユスタフが成人するまでの仮の公爵家当主をつとめることを決心します。
実のところ経営難だったラチア公爵家を見事にたて直し、美貌の敏腕当主として有名になっていくランに、皇太子まで興味を示したため、皇太子妃にまで目をつけられていきます。
キャラ紹介
ユスタフ・ラバン・ド・ラチア
ラチア公爵の実の息子。黒髪青い目のクールイケメン。ランが前世で書いたという小説『永遠の愛』では、義理の母の連れ子(ランのこと)の上に誤って木から落下し、死なせてしまったために、義理の母から虐待されて育つ可哀想な主人公として登場します。
転生してきたランが生き残ったために、ランに守られる形でアカデミーに入学し、勉学にも剣の腕にも秀でていきます。血のつながりのないランのことを、はじめは完全に信用していない様子でした。しかし当主と認められないものがはめると、その身を燃やしてしまうという『青炎の指輪』を難なくランがはめたことで、認識を新たにしていきます。
ランと協力してラチア家を守っていくうちに、だんだんとランを見る目が姉としてではなく1人の女性として見るような言動を見せはじめていきます。
リベリー
ランがラチア公爵家をたてなおす為に手を組んだゴールデンローズ商会の会長。
金髪の美しい女性で、エルフの血を引いています。
女性の自分をゴールデンローズ商会長と見破り、強気に貴重な魔石の取引を持ちかけてきたランを気に入り、取引以外でも何かとランに協力してくれるようになります。
ランの持っているドレスが流行遅れだと心配して、新しいドレスを作れるように手配してくれたり、魔石の取引で他の貴族から邪魔を受けないように助けてくれたり、頼れるお姉さん的存在です。
ラベル・モニア・ラ・マルテル
第二皇子。兄の皇太子と違って目立たない人物ですが、冷静沈着で頭の良さが窺えるキャラクターです。ランがなぜ第二皇子である自分に接触をはかってきたのか、単刀直入に質問するシーンではランも好感を持っていました。
控え目ではありますが、皇太子や皇太子妃に絡まれるランをフォローするなど、優しさも垣間見えます。これから物語にどう絡んでくるのか要注目の人物です。
ロス卿
ユスタフの護衛騎士。ユスタフが幼い頃からずっと仕えているので、まるでユスタフを弟のように心配しています。
「ユスタフが成人するまで仮の当主を引き受ける」というランを全く信用していません。しかし、「まるで当主になることをあらかじめ予測していたかのような働きですね」とランに対して直接言ってきたり、紅茶の入ったカップをぞんざいに置いたり、行動がなんとも素直で憎めない存在です。早くロス卿がランのことを認めてくれたらいいなと思います。
漫画の見どころシーン
「永遠の愛」が前世のランが「書いた」小説ではなく「読み取った」小説であることが明かされるシーンが「なるほどそうきたか!」と読者をびっくりさせるところだと思います。ランが「読み取った」小説の内容も少しずつ明らかになっていき、ラチア家が守る雪山の扉の謎やも含めて、これから先の展開から目が離せません。
ユスタフと結ばれるはず?のヒロインの登場もまだなので、ヒロイン登場後のユスタフがどう変わっていくかも注目です。
漫画の注目ポイント
ランに対するユスタフの言動が明らかに「男」になっていくところが読んでいてドキドキすること間違いなしです!ラチア公爵家を我が物にしようと、ランの貞操を狙った叔父親子、ランにあからさまに迫るセクハラ皇太子を、ユスタフがきっちり排除するところは読んでいて気持ちのいい部分であり、「ランのことどう思ってるのー!?」と読者をヤキモキさせる部分でもあります。ユスタフの本音がわかるのが待ち遠おしいです!
ランはランでユスタフのことは今の所きっちり「弟」としてしか見ていないので、どうランの認識が変わっていくのかも見ものですね。