【韓国漫画紹介】(異世界転生系)『公爵夫人の50のお茶レシピ』あらすじ・キャラ・見どころ紹介※ネタバレ含む

『公爵夫人の50のお茶レシピ』作品概要

 『公爵夫人の50のお茶レシピ』(作画:Antstudioさん)は無料マンガアプリ・ピッコマで連載されていましたが、完結しました。韓国の小説(作者:Lee Jihaさん)が原作で、ノベル版もピッコマで読むことができます(木曜日に連載中)。単行本はフロースコミックより4巻が既刊、5巻の発売は未定です。

あらすじ

 主人公の日向楓(ひなたかえで)は、転生する前は27歳の社会人女性でした。楓は周囲の人の目を気にするあまり、頼まれたことを断れないタイプで、自分の許容量以上の仕事を引き受けてしまい、大きなプロジェクトで大失敗、会社をクビになってしまいました。そしてやけ酒をして、昏睡したところで自分が異世界に転生したことに気付いたのでした。

 転生した先の人物は「クロエ・バーテンベルク公爵夫人」。公爵夫人とだけ訊けば、地位も名誉もある人物で、これからの人生順風満帆なのではと思われましたが、何故だかメイドや使用人からはバカにされ…?

 実はクロエ・バーテンベルグは、楓よりもさらに周囲の人物からの評価を気にする人物だったのです。いつも自信なさげでおどおどした態度と喋り方、さらに他人からの評価を得ようとするあまり虚言癖もあったので、周囲の人物からは嘲笑の的にされていました。

 夫である公爵は美しい顔立ちをした青年でしたが、彼はもともとクロエに無関心で、夫婦の関係は冷え切っていました。楓にとって厳しい転生人生の幕開けでしたが、この状況を好転させる鍵が『お茶』だったのです!

 楓は前世で、お茶に関して専門家と比べても遜色のないほどの知識を持っていて、この世界でもお茶を楽しみたいと次々に行動を起こしていきます。この世界ではお茶はコーヒーより下の飲み物とされ、貴族の間ではほとんど飲まれていなかったのですが、クロエの淹れる紅茶の美味しさに周囲は感動を受けていきます。

 「新しい人生では周囲の目は気にしないようにしよう」「お茶の地位を向上させたい!」と思うクロエの変化と行動に、周りの人物もどんどん感化されていき、クロエ・バーテンベルクは帝国で時の人となっていくのです。

主人公のキャラ紹介

【クロエ・バーテンベルク(日向楓)】

 超がつくほどのお茶マニア。紅茶だけでなく緑茶や中国茶まで、知識も実際の淹れ方も完璧。

 もともとのクロエは、公爵より格下の伯爵の出でした。実際はお金に困っている見栄っ張りの両親からは、彼女は金儲けの道具としてしか見られてきませんでした。美男子で帝国でも一目置かれているバーテンベルク公爵と結婚できたことが、唯一彼女の自慢できる点でした。

 周囲から嘲笑の的であったクロエの地位や、貴族の間では見向きもされなかったお茶の地位を、見事に向上させていく知恵と機転がきく頭の良さを持っています。帝国にお茶の文化を広めようと、お茶専門店や喫茶店を作ることで、商売の才能もみせていきます。さらには女性の地位向上も意識していくことで、帝国の女性たちの憧れの的となっていくのです。

 性格は努力家で勉強家。倒れるギリギリまで仕事をしてしまうことも…。困っている人には手を差し伸ばさずにはいられない優しい性格でもあります。

キャラ紹介

【バーテンベルク公爵】

 美男子ですが、何を考えているのか読めない無表情な人物です。

 クロエと結婚したのは、彼女の美しい顔と大人しい性格のため。夜の営みも月一回と契約するほど、クロエと結婚したのは貴族男性としてのただの義務としか考えていませんでした。

 実は彼も、幼少期から親の期待に応えることだけを気にするあまり、冷酷無比な性格に育ってしまっただけだったのです。

 性格が変わり始めたクロエにどんどん魅了されていき、人目もはばからずクロエのことを溺愛するようになりますが、クロエに見せる笑顔が本当に素敵です。最初はあんなに冷たかった人物の甘えた表情…女性ならキュンキュンしてしまうと思います!

【エリー】

 バーテンベルク公爵家のメイド。メイドたちの中で唯一クロエを虐めることなく、公爵夫人として接して仕事をし続けてくれていた人物です。見た目はおさげで丸メガネの可愛い女の子です。

 転生してきた楓の淹れた紅茶を、この世界で最初に飲んだ人物でもあります。彼女の紅茶を飲んだ表情を見て、楓はこの国でも紅茶がきっと受け入れられると自信を持つことができます。

 クロエと仲良くすることで、メイド長のコリン夫人に目をつけられて酷くいじめられるのですが、クロエに心配かけまいと頑張る芯の強い女の子です。

【コリン夫人】

 楓の転生人生の最初の敵となる人物です。この物語の良いスパイス(悪役)として動き回ってくれます。

 メイド長として他のメイドたちを扇動し、クロエを虐め続けるのですが、実は彼女は元貴族でした。自分の家が没落してしまい、メイドとして働くことになった自分と、貴族社会でバカにされていたくせに上手く公爵家に嫁いだクロエを比べて卑屈になり、メイドとなった後は公爵家でのクロエの立場を陥れようと画策します。

【ポートナム夫人】

 ポートナム子爵の夫人で、楓が転生してきて初めてできた友人です。

 貴族女性が集まる会で、クロエがお茶を紹介した際に、他の女性たちは「紅茶なんて卑しい飲み物」と手をつけることをしませんでした。しかし彼女が一番最初にお茶に手をつけて、香りと味を絶賛してくれたことでクロエとの仲が深まります。公爵家よりも格下の自分にも優しく接してくれるクロエに、彼女もどんどん惹かれていきます。

 クロエとバーテンベルク公爵の仲が冷え切って、実は離婚間近であると噂が出回った際は、当人であるクロエより憤慨してみせたくらいの優しい人物です。

漫画の注目シーン

 やはり何と言ってもクロエの淹れる紅茶の出てくるシーンです!

 フルーツアイスティーや、ハムとマリアージュさせた中国茶、ミルク烏龍茶。漫画を読んでいて、飲んでみたいなあと思うことうけあいです!

 そしてバーテンベルク公爵のクロエを溺愛するシーンがたまりません。

 クロエとバーテンベルク公爵の不仲説が流れた時に、皆の前ではっきりと「わたしはクロエを心から愛しています。」と公言するシーンは、スカッとすると同時に胸がキュンとなりました!

漫画の見どころ

 やはり主人公であるクロエとバーテンベルク公爵のカップルの関係性の変化が面白いです。

 クロエに対して深い愛情を持つようになった公爵が見せる配慮が、クロエのことを今まで蔑んでいた周りの人物たちをどんどんざまぁしていく流れが、読んでいてスッキリします!

 「帝国にお茶の文化を根付かせたい」と願うクロエと、有り余る財力をもって全力でサポートしてくれるバーテンベルク公爵が、このお話の中では最強の組み合わせだと思います。

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